比較的狭い震源域で断続的な地震が多発する現象を群発地震と呼ぶ。火山噴火の直前に相当数の群発地震が発生する例が報告されており、火山活動・プレートの移動(マグマの移動)が主な要因と考えられている。
ウイキペディア:群発地震群発地震も親球や子球・孫球で説明が可能だろう。そもそも火山活動と地震は両方とも親球や子球の磁気リコネクションによって発生すると考えられる。東北地方の火山フロントの火山と、日本海溝付近の大きめの地震の震源地は、「東北沖西側地震帯」の左右にほぼ東西対称に分布している。群発地震はこれらの地震よりも小規模だから、子球表面軌道の孫球が磁気リコネクションを起こしているのかもしれない。何かの原因で子球や孫球の回転数が増えて励起し、活性化すると同時に表面軌道が励起前と別の場所へ移動すると考えられる。励起が収まるまで群発地震が続く。孫球が軌道自転しながら軌道公転するので、多くの場合群発地震はゆっくり地震を伴う。一般の地震でも、本震の後に余震が続くのは親球や子球や孫球の励起が収まるまでの間かもしれない。
群発地震の中でも、長野県埴科郡松代町(現長野市)付近で1965年8月から約5年半もの間続いた松代群発地震は特に有名だ。埼玉大学工学部名誉教授角田史雄氏の著書「地震の癖(講談社)」によると、南から高熱域が群発地震を伴いながら浮上し、地震が起きた皆神山を押し上げたという。発光現象も観察されたそうだ。磁気リコネクションの発生に伴う現象だろう。
群発地震や火山性地震に限定することなく、角田氏は通常の地震と火山活動との関連を指摘し、「熱移送説」という独自の地震発生理論を提唱している。地震を起こすのは「マグマの活動」で、地球内部には高温の熱の通り道があると説く。地球内部の高熱の移動(マントルプルーム)が行く先々で地震や火山噴火を起こすが、その通り道はある程度決まっているという。たとえば日本近海ではフィリピン→西日本というルートと、マリアナ諸島→伊豆諸島→東日本というルートがあると主張している。熱の移動方向はルートの双方向だ。ルートの交差点では地震がルートを飛び移ることもある。地震発生地点および火山噴火地点がだいたい一定速度でルートを移動するという実例が角田氏の著書では多数調べられている。
私の見方では、角田氏は「子球の空間軌跡の地表との断面」に沿って地震の元となる熱源が移動すると主張していることになる。熱源となる「マントルプルーム」を子球に置き換えれば階層球列の理論と同じようなものだ。階層球列モデルの地震の周期を知るためには、角田氏のように地震の震源の移動を調査すべきだろう。
火山噴火の原理について考えてみたい。火山噴火は噴火期間中に散発的に起きることが多いが、地下のマグマだまりで時折発生する子球の磁気リコネクションから熱や爆発力を得ているのではなかろうか。「親球の空間軌跡と地表との断面」が作る軌道は時間が経過しても位置を変えないので、地下のマグマだまりの位置はほぼ変化しない。そして磁気リコネクションによって噴火が発生する時期はある程度周期性を持つことになる。
火山の噴火と同時に雷が発生することがあり、これを火山雷と呼ぶ。火山雷の電荷は火山が噴き上げる水蒸気、火山灰、火山岩などの摩擦電気によって生じるとされる。だが、この電荷は本当はマグマだまりで磁気リコネクションが起きたときに発生したのではなかろうか。ちなみに太陽では磁気リコネクションが起きると、同時に電荷が発生する。
富士山は日本を代表する美しい山体を持つ火山だが、「子球の空間軌跡と地表との交点」で磁気リコネクションが起きる場所に位置すると思われる。この動画の富士山にかかる笠雲を観察すると、右回りと左回りの相反する向きに回転しているのがわかる。磁気リコネクションは互いに逆方向の子球回転が重なって起きるのかもしれない。中央構造線や南海トラフの延長線に沿って東へ移動する親球の子球と、伊豆諸島に沿って北上する親球の子球とが重なった可能性もある。
Twitter:藤井大地2022年1月15日にトンガ諸島で大規模な海底火山の噴火があった。噴煙が最大2万メートル(20キロ)近く上がった。この高度は成層圏に達している。成層圏では気流が少ないから、空中の球列に噴煙が重なった場合球列が可視化されることがある。日本の気象衛星「ひまわり8号」が撮影したトンガの火山噴火の噴煙を見ると、きれいな同心円状になっている。成層圏に達した子球表面軌道の上端部の形を反映していると思われる。だがこの画像で驚くべきはそれだけではない。この噴煙の南西海上の雲も巨大な同心円状になっている。さらによく見ると、この巨大な同心円状の雲の周囲を、噴煙に似た形の同心円状の雲がいくつか取り巻いているようにも見える。親球表面軌道の子球列と思われる。
朝日新聞デジタル:トンガの海底噴火、噴煙は半径260キロに広がる 「大量の軽石も」千島列島の松輪島のサリチェフ(芙蓉)山の噴火による噴煙は、国際宇宙ステーションから見るとこのような形をしていた。噴火口から立ち上る姿は、励起した子球の超球面らせんの内管に沿っているように見える。頭頂部に丸い雲が発生しているのが印象的だ。磁気リコネクションによって発生した電荷で雲ができたのかもしれない。
ライブドアニュース:火山噴火の恐るべき姿を国際宇宙ステーションから撮影…北方領土に連なるサリチェフ山動画にするとこの種の火山の噴煙はこのようになっているらしい。上空の噴煙は同心円状に広がっているが、時間がたっても形が崩れないようだ。噴火口の近くでは噴煙が右へ回転していることもわかる。
Pinterest:J.Garloff Designこの動画を見ると、一口に噴煙と言っても塊状の煙がいくつも集まってできていることがわかる。1分10秒あたりでは急成長する塊とほぼ形を保っている塊とが混在しており、発達の度合いが違う。一部の孫球が急成長するのが可視化されているようだ。
YouTube:Volcano Puyehue CHILE, 4 to 6 June 2011 (HD).mp4前述の朝日新聞デジタルの記事の画像でトンガの火山噴火の噴煙を横から見ると、形の整った逆円錐状になっている。噴煙はいくつもの塊状の煙からできている。動画で確認してみないとわからないが、仮にこの噴煙の大まかな形が空中で変わらないとしたら、この塊状の煙のひとつひとつが子球表面軌道の孫球に相当するかもしれない。シミュレーションするとこんな感じだろうか。
同様に桜島南岳の噴煙画像もシミュレーションするとこんな感じになる。
トンガの火山噴火による津波は日本各地にまで到達した。たとえば鹿児島県奄美市で1・2メートルの最大波を観測した。しかし、気象庁は「津波と言ってよいか、ちょっとわからない」との談話を発表した。「米・サイパン島など、火山から北西にある日本への津波の経路になると想定される観測点での潮位の変化は、0・1〜0・3メートルだった。火山からより離れた日本の方が潮位の変化は大きいが、原因はわかっていない」とのことだ。
朝日新聞デジタル:噴火による潮位上昇、津波と言えない? 気象庁も困惑する未知の現象また、太平洋の各地で潮位変化が観測され始めたのは、予想より2時間半ほど早い午後8時ごろだった。この津波が本当にトンガの火山噴火によるものなのかは疑わしい。
階層球列のモデルで考えると、この津波はトンガの火山噴火をもたらした親球とは別の親球によるものと思われる。大雑把に言うと日本の南海には2経路の「親球の空間軌跡と地表との断面」の軌道が存在し、それぞれ沖縄諸島や伊豆諸島から南へ続いている。「地震の癖」の角田氏が「フィリピン→西日本というルート」「マリアナ諸島→伊豆諸島→東日本というルート」と呼んだものだ。トンガの海底火山もこの軌道を延長した先にある。この軌道の広い範囲にわたって、親球列のポテンシャル分布が変化して火山活動が活発化したと仮定する。まずトンガに位置する親球で大規模な磁気リコネクションが起き、火山が噴火する。その後日本南海のどこかの地点で、この軌道上の別の親球が小規模な磁気リコネクションを起こしたと考えられる。磁気リコネクションが起きた地点が地中でなく海中であったため、津波が起きても地震が起きなかったのだろう。
気象庁:地震発生のしくみ気象庁によると、日本国内で潮位の変化が観測され始めた15日午後8時ごろ、国内各地で気圧が約2ヘクトパスカル上昇していたという。親球の上半分は地上に存在するので、親球のポテンシャル変化は気圧にまで影響を及ぼすのだろう。