(2023年6月追加)

●火山噴火は地球表面軌道が交わる地点で起きる

前回、トルコ・シリア大地震が起きた地域周辺の地球表面軌道をできるだけ精細に描いた。これらの軌道は基底軌道と励起軌道から成り、場所によって断層やプレート境界となっていた。これらの軌道はトルコ周辺の断層やプレート境界の形に合わせて描いたものだが、正しく描かれていればアフリカ大陸全土の地形の特徴とも一致するはずだ。検証してみたい。


まず、おおまかに標高を見てみる。この図ではアフリカ大陸の標高が低地は黄、高地は緑で着色されている。西部から北部はサハラ砂漠のような平地が占めており、東部から南部にかけて渦を巻くように徐々に標高が上がって高原になる。この構造そのものが地球表面軌道の性質に由来する可能性がある。

ウイキペディア:アフリカの地理
アフリカの地勢   アフリカ基底軌道シミュレーション

次にアフリカ大陸の輪郭を見てみる。赤と桃色で描いた2本の基底軌道は、アフリカ大陸の輪郭と多くの地域で一致する。アフリカ大陸北岸は赤の軌道とほぼ等しく、紅海のプレート境界は桃色の軌道とほぼ等しい。紅海の南から南西へと続く大地溝帯は桃色の軌道をなぞっている。アフリカ大陸南岸は桃色の軌道とほぼ重なる。大陸西岸は赤道北あたりで大陸の輪郭が90度近く曲がっているが、ここから西の海岸線は赤と桃色の基底軌道のどちらかと一致しているように見える。

肌色の励起軌道を1本付け加えれば、赤道以南の西岸をかなり補える。

アフリカの地勢   アフリカ基底励起軌道シミュレーション

大陸東岸の輪郭については、赤の基底軌道が似ている。しかし、東岸北部に位置する「アフリカの角」と呼ばれる半島の海岸線は、該当する軌道が見当たらない。検討の結果、前回緑で描いた軌道を描き直せばこの半島と一致することがわかった。祖球と親球の4次元位相を変えることになるが、3次元位相や球体半径はそのままなので差し替えても問題ないと思う。

<左:旧版>                       <右:新版>

旧軌道   新軌道

前回緑の軌道を描いた理由は、イタリア南部に位置するアフリカとヨーロッパの間のプレート境界を再現するためだった。緑の軌道を新しいものに差し替えると、この区間のプレート境界に該当する軌道がなくなってしまう。だが、それでも問題ないようだ。前回北アナトリア断層を描くために後から青の軌道を追加したが、その軌道によってこの部分のプレート境界はすでに補われている。


また、アフリカ大陸北西端にはアトラス山脈があり、南端にはドラケンスバーグ山脈がある。ナイジェリアはアフリカ大陸の西海岸線が赤道北でほぼ90度折れ曲がる部分の北にある国だが、地球表面軌道の中心軸はここに位置する。ここを挟んで、アフリカ大陸北西端と南端の二つの山脈が対称的に配置されているのは興味深い。両山脈とも大まかに南西から北東方向に走り、地球表面軌道の中心軸を中心とした円弧を描いているように見える。詳しく見ると両山脈とも二重弧になっており、2本の基底軌道とちょうど一致している。

Maps on the Web
アフリカの地勢   アフリカ基底軌道シミュレーション

大陸北部には点々と高山がある。今まで描いた軌道と比較すると、これらの高山の位置や形は、地球表面軌道が重なった部分と一致している。「アフリカ大陸の高山は複数の地球表面軌道が重なった場所に位置する」と考えたくなる。

アフリカの地勢   アフリカ基底励起軌道シミュレーション

では、アフリカ大陸南西部の海岸沿いの山脈についてはどうだろうか。これらの山脈はおおむね肌色の軌道と水色の軌道に一致するが、一部の海岸線には該当軌道が存在しなように見える。やや物足りない。

アフリカの地勢   アフリカ基底励起軌道シミュレーション

前回私はトルコ周辺の断層やプレート境界の軌道を何本も描いた。これらの軌道は、基底軌道を基にして祖球親球の位相や半径を変えて描いた。今度は同じ操作を励起軌道を基にして施してみたい。そうやって青と黄の軌道を付け加えた結果がこのシミュレーションだ。アフリカ大陸南西部の海岸線と海岸山脈は、励起軌道によってできているらしいとわかる。アフリカ大陸西岸の輪郭がわずかに階段状になっている理由は、励起軌道に沿っているからのようだ。
また、こうして描いた青の励起軌道は、前回抜けていた中東と地中海の間のプレート境界の北半分を補っている。

アフリカの地勢   アフリカ基底励起軌道シミュレーション

次に、アフリカ大陸の地震帯と私の描いた軌道がどれくらい一致するかを検証したい。アフリカ大陸の地震帯と、関係していそうな軌道数本を比較してみた。大地溝帯の周辺では地震が多い。この図で特に地震が多い黄色の領域には、主に桃色(一部赤)の基底軌道が通っている。大地溝帯から南西に緑色の地震帯が2〜3本延びているが、橙色や黄色の軌道に対応する。また、赤道直下のアフリカ大陸西海岸で地震が多いのは、ここに赤と桃色を含む地球表面軌道が密集しているからとわかる。大陸北岸に地震が多いのは赤の基底軌道のせいだ。一般に、複数の軌道が交差したり重なったりする場所では一段と地震が増えるらしいとも推測できる。

ThoughtCo.:The World's Major Earthquake Zones
アフリカの地勢   アフリカ基底軌道シミュレーション

もう一度大地溝帯に注目してみたい。今回緑の軌道を描き直したことで、地球表面軌道と大地溝帯との対応が明瞭になった。大雑把に言えば、主に桃色の軌道(ビクトリア湖の東では赤と緑の軌道)が大地溝帯を構成している。特に桃色の基底軌道の影響は大きく、北は紅海から南はドラケンスバーグ山脈までアフリカ大陸東部を南北に縦断している。この3本のほかにも何本もの軌道がこの地域を通っているが、それらが小断層を作り大地溝帯の構造を複雑にしていると思われる。先ほど大地溝帯で起きる地震には橙色や黄色の軌道も関係しているのを見たが、地形としては桃色と赤と緑の3本の軌道が大きく影響しているようだ。

アフリカの地勢   アフリカ基底軌道シミュレーション

次に、アフリカ大陸の火山と私の描いた軌道がどれくらい一致するかを検証したい。この図には大地溝帯に存在する火山の位置が示されている。これらの火山の位置が、地球表面軌道とどのような関係にあるか調べてみよう。

ウイキペディア:大地溝帯
アフリカの地溝帯

シミュレーションの球面図とできるだけぴったり合うように、大地溝帯の火山を表す平面図を画像変形してみる。さらに大地溝帯図の肌色の部分を色抜きし、シミュレーションの地球表面軌道と重ねてみた。驚いたことに、大地溝帯の火山はほとんど2本の基底軌道の通り道にあるらしい。

アフリカの地溝帯   アフリカ基底軌道シミュレーション

しかも、他の軌道を3本(肌色・緑・黄色)付け加えると、ほとんどの火山がこれらの軌道の交差点に位置する。表示する地球表面軌道の数を増やせば、すべての火山が地球表面軌道の交差点に位置するのではあるまいか。

アフリカの地溝帯   アフリカ基底軌道シミュレーション

最後に、アラビア半島南端に位置する火山の形を階層球列モデルでシミュレーションしておきたい。このイエメンの火山は、紅海を隔ててアフリカと向かい合うアラビア半島の南の角あたりに位置する。私のシミュレーションでは桃色・肌色・緑の軌道が周辺を通っている。シミュレーションは「4次元超球の3次元断面の内管」として描いている。中心軸を取り巻く下広がりの軌道に存在する球列が、一定中心角ごとに磁気リコネクションを起こしたと仮定している。右から2番目の尾根は磁気リコネクションの起き方が特殊で、球体の左右両側だけで磁気リコネクションが起きている。この尾根では球体の表面2軌道の位相が他と違っているのかもしれない。その結果この尾根は磁気リコネクションが弱く、写真を見ると短い2本の尾根に分かれている。

アフリカの地溝帯   アフリカ基底軌道シミュレーション



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