●逆極性の磁場の衝突によってできたコロナループ

次の画像は2007年3月のフレアの発生数分前の軟X線画像と磁場のデータを重ねたものだ。白黒は太陽観測衛星ひのでが撮影した軟X線画像、赤青の等高線は同時刻に撮られた太陽観測衛星SOHOの磁場画像である。Hα線でなく軟X線で観測しているが、生成したコロナループがプラズマガスを引き付けるとプロミネンスになるのだろう。

軟X線画像の全体の輪郭が、興味深いことにほぼ球形になっている。コロナループが球形を基本とした現象であることを示している。赤と青の両極性の磁場が互いに反対方向から移動してきて、ちょうどぶつかる矢印の地点で磁気リコネクションが起きたらしい。そして正弦波のような形をした白い軟X線ループ(コロナループ)がゆっくりと生成したようだ。シミュレーションしたコロナループはシグモイド型である。
宇宙科学研究所:「ひので」データを用いて太陽フレア機構に迫る

磁場の衝突コロナループ   磁場の衝突コロナループ

(c) JAXA


衝突した赤と青の磁場は輪郭が定かでないが、平面的にのっぺり分布しているのではなく、曲線を何本も組み合わせたような形に分布している。このような錯綜した磁場は通常では考えにくい。4次元超球面の3次元断面としてシミュレーションしてみた。

磁場の衝突コロナループ




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