フレアが発生する原理は磁気リコネクション(磁気再結合)と呼ばれている。それによって太陽活動領域中に蓄えられた磁気エネルギーが熱エネルギーや運動エネルギーに変換されると考えられている。ただしその機構は現在でも学者間で議論されている段階で、理論的に解明されているわけではない。 ウィキペディアによると、磁気リコネクションとは「高い伝導性を持つプラズマ中で磁場のトポロジーが再配置され、磁場のエネルギーが運動エネルギーや熱エネルギーに変換される物理過程」とされている。
ウィキペディア:磁気リコネクション磁場のトポロジーの再配置とは難解な言い回しだ。私の見方では、磁気リコネクションとは磁場という4次元の回転エネルギーが熱や光に変換される現象だ。磁場や電場の元となる電磁ポテンシャルは数学的に4次元の回転で表されるからだ。磁場が消滅する代わりに、あたかも熱や光や運動エネルギーが突然空間から出現するかのような作用をもたらす。
詳しく言うと、次のような機構が推測される。4次元超球面の3次元断面の式で表面軌道が表される子球や孫球があるとする。その4次元の回転数が減少し、減った回転数に相当するエネルギーが熱や光に変換される。その結果、子球や孫球の表面軌道の曲がり方が減る。ただし、磁気リコネクションは何の理由もなく自然に子球や孫球の回転数が減少して磁気エネルギーが解放されるような現象ではない。ふたつの子球、あるいはふたつの孫球が衝突し、互いの回転数が減ると同時に減った回転数の分だけ熱や光のエネルギーが放出される現象と思われる。
日本が1991年に打ち上げた太陽観測衛星「ようこう」が、太陽で磁気リコネクションが起きている世界初の証拠画像を撮影した。
SlidePlayer:太陽フレアの磁気リコネクション流入流の発見
右側の画像には半円形のコロナループの上空の硬X線源がとらえられている。磁気リコネクションによってこの地点で高エネルギーが発生したことを示す。この硬X線源はよく見るとふたつ目玉状になっており、ふたつの球体が接触しているように見える。磁気リコネクションが起きた後、ふたつの球体の間隔が時間とともに広がったことがわかっている。子球表面軌道のふたつの孫球が衝突してエネルギーを発生させ、その後離れたことを示している。この磁気リコネクションが起きた半円形のコロナループは、黒点発生時によく見られる親球表面軌道だ。
なお、左側の画像に見られる先の尖った円形のような形はカスプ型と呼ばれ、フレアループによく見られる形である。
次に、巨大フレアが発生する直前と直後の太陽表面の高温磁気ループの画像をご覧いただきたい。太陽観測衛星「ひので」が撮影したものだ。フレア前に強く捻られたようなループ構造が、フレア発生後に緩やかなループ構造へと変化する様子が鮮明に映し出されている。磁気リコネクションによって孫球表面軌道の4次元の回転数が減少し、軌道の曲がり方が減る実例と思われる。ゆるやかなW型に曲がりくねった子球表面軌道の形は磁気リコネクションの前後で変わらない。だが、その軌道上の孫球表面軌道の形が逆S字形から半円形へ変化しているようだ。
科学衛星「ひので」:太陽観測衛星『ひので』(SOLAR-B)が観測した巨大フレアフレア発生前と発生後の磁気ループの形をシミュレーションするとこのようになる。発生前の磁気ループの4次元の回転数は1、発生後の磁気ループの4次元の回転数は0だ。
フレア発生前の磁気ループの形はシグモイドと呼ばれ、上空からはS字型もしくは逆S字型に見える。実際には数字の8を90度ひねったような軌道が半分光球から露出していると思われる。フレア発生時には比較的よく出現する。
フレア全般 10ページ3次元図形には珍しいことではないが、別角度から見るとシグモイドは全く違う図形のように見える。
なお、変化の途中の磁気ループの形もシグモイド型軌道を孫球が移動していると仮定すればシミュレーションできる。