フレアは大きさや継続時間によって分類される。フレアの継続時間はさまざまだが、数分から数十分の比較的短いものをインパルシブフレア、数時間以上継続するものを長寿命フレアと呼ぶ。インパルシブフレアは数千km、長寿命フレアは数万kmと大きさにも違いがある。この差は、孫球の衝突が単発的がそれとも子球表面軌道の構造により連続的かの違いと思われる。後者は子球表面軌道の広域にわたって観測される。先ほど見た太陽観測衛星ようこうが観測したフレアはインパルシブフレアだ。
長寿命フレアの例を見てみよう。ふたつの子球の表面軌道の交差点で、それぞれの軌道の孫球列が次々と衝突して磁気リコネクションを起こすのが長寿命フレアと思われる。
天体電磁流体現象:太陽フレアの正体この画像の一番左の長寿命フレアを4次元超球面の3次元断面としてシミュレーションするとこのようになる。軌道の形が複雑なので、中心から遠い部分は一部省略した。画像では子球の中心部周辺だけがカスプ型として見えているようだ。