●太陽圏の果てで見つかった構造

太陽についての文章で述べた通り、球面らせん軌道は地球をはじめとする惑星の表面だけでなく太陽の表面にも存在する。しかもそれだけではなく、この球面らせん軌道は太陽の外部にも多層球殻状に存在すると思われる。外部の軌道は冥王星よりも遠くまで分布しているらしい。天文学では最外殻と推定した球面を太陽圏と認識しているようだ。

太陽から流出する太陽風の勢力圏を太陽圏という。太陽風は太陽系外縁部で天の川銀河(銀河系)内の星間物質や星間磁場と衝突し、終端衝撃波を形成する。この外側をヘリオシースと呼び、この領域では太陽風は亜音速にまで減速されている。減速した太陽風はさらに外側で星間物質と完全に混ざり合い、太陽風の勢力圏は終了する。この境界面をヘリオポーズと呼ぶ。

天文学辞典:太陽圏
太陽圏

土星探査機カッシーニの観測データにより、科学者の予想に反し太陽圏は彗星のような形ではなくバブルのような形をしていることが示唆された。2012年の時点で、太陽はバウショック(星間物質が超音速で太陽に向かってくる場合に形成される攪乱領域)を持たないことが確認されている。

ウィキペディア:太陽圏
球形太陽圏

太陽圏とは太陽風の届く範囲の空間であるが、ウイキペディアによると太陽系の周囲の荷電粒子の泡とも認識されている。探査機「ボイジャー1号」「ボイジャー2号」の太陽風速度などの計測データから、太陽系の最遠部は磁気的な「泡」のようなものが取り巻いているらしいことがわかった。この泡は直径が地球〜太陽の距離と同じぐらいあるらしい。この泡は磁気リコネクションによってできているのではないかと考えられている。

AstroArts:太陽系の果ては磁気バブルで覆われている?

太陽の外部の軌道にも球列が存在することがわかる。


地球の周りの周回軌道を回るNASAの星間境界観測機「IBEX」が、太陽圏の境界からやってくるエネルギー中性原子(ENA)を検出・計測した。その結果2009年に太陽圏の全天地図が作成され、ENAを強く発するリボンのような細長い構造が見つかった。このような構造が存在するとは予測されたこともなく、起源はもちろん不明である。

AstroArts:太陽系を包むヘリオスフィアの果てに謎の模様
謎の模様
(c) NASA/Goddard Space Flight Center)

しかも、半年後にはこの構造の最も明るく高エネルギーだった領域が消えてしまい、分裂してリボン全体に広がってしまった。この領域が比較的短期間に変化していることがわかった。

ナショナルジオグラフィック:太陽系の“バリア”が急速に縮小

太陽からかなり遠くにある球面らせん軌道の一部が磁気リコネクションによってENAを発生させていると推測される。ポテンシャル分布の変化により、磁気リコネクションが発生する領域が移り変わるのだろう。



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