●月のクレーターの不思議

地球の大気圏を離れて、今度は衛星である月を見てみたい。
月の表面はゴツゴツした岩でできており、多数のクレーターが存在する。クレーターとは、天体衝突によって作られる窪みのような地形だ。典型的には円形の盆地とそれを取り囲む円環状の山脈であるリムからなるが、実際にはいくつかの種類がある。外観によって単純クレーターと複雑クレーターに分類される。単純クレーターは小さく、直径と深さに比例関係がある。複雑クレーターは大きく、埋め立てられた平らな底部を持つ。

ウイキペディア:クレーター

複雑クレーターというのが私にはよくわからない。どのような作用で底部が平らに埋め立てられるのだろうか。複雑クレーターは中心に中央丘を持つことが多いが、埋め立てられただけなのになぜ中央が盛り上がっているのだろうか。クレーターの規模が大きくなるとともに中央丘はより顕著になり、次第にリング状の構造を示しはじめる。さらに、最大規模の衝突では同心円状の複数のリング構造を持った多重リングクレーターが形成される。ここまでくると、私には完全に理解不能になる。

月のクレーターの実例はこの動画でつぶさに見ることができる。冒頭から複雑クレーター、13分20秒あたりに巨大な多重リングクレーターが現れるが、後者は円形というより六角形に近い形状を持っている。

YouTube:Orbit the Moon in Ultra High Definition 4k

複雑クレーターの形は、励起した親球の断面に似ているような気がする。親球が磁気リコネクションを起こして作った地形を、隕石の衝突跡と混同しているのではなかろうか。中央丘とは励起した親球の内管と地表との断面と思われる。多重リング構造は多層励起の痕跡と思われる。だとすると、月には表面軌道があり、親球列が存在することになる。そもそも月の南極や北極、特に南極のクレーターはらせん形に配置されている気がするのは私だけだろうか?

ほんのり光房:月の南極に名が刻まれたふたりの冒険者
月の南極

クレーターの重力異常についての研究もある。日本の人工衛星「かぐや」が月のクレーターの重力異常を計測した。円形の盆地と円環状のリムとでは異なる重力異常を示すことを発見した。リムをよく見ると球列状になっており、重力異常の極性が変化することもあるらしいとわかる。

JAXA 「かぐや」のこれまでの主な科学的成果:月の表と裏では異なる重力異常
月の表と裏では異なる重力異常
(c) JAXA



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