地球上の遠く離れたふたつ以上の地域で、シーソーのように相関性をもって気圧が変化することがある。この現象を遠隔相関あるいはテレコネクションと呼ぶ。エルニーニョ現象や北極振動などさまざまな種類がある。テレコネクションは地球規模の気候変動をもたらす現象だが、日本にも大きな影響がある。エルニーニョ現象が起きると日本は冷夏暖冬になりやすいとされる。北極振動は北半球の冬季の気候に大きな影響があり、平成18年の日本海側の記録的豪雪をもたらしたとされる。
気象学では、テレコネクションは前述のロスビー波のような長周期の大気波の伝播によって発生するとされる。ロスビー波のエネルギーが伝わる方向には低気圧、高気圧のパターンが周期的に見られる。ロスビー波は大陸・海洋の温度差や地形の高低差によって大気が揺さぶられて生じる自由振動の波のひとつと考えられている。ロスビー波の伝播する時間スケールが長いため、テレコネクションに伴う気圧変動は数日 - 数年もの周期であると考えられている。
ウイキペディア:テレコネクション言うまでもなく、テレコネクションは階層球列モデルではごく当たり前に起きる現象だ。わざわざ問題にする必要がないほどだ。現象的には様々なパターンがあるだろう。祖球列や親球列のポテンシャル変化の周期や初期位相、親球列の軌道自転や軌道公転がわかれば予測できるはずだ。
なお、テレコネクションは対流圏だけでなく成層圏や中間圏でも観測されている。成層圏準2年周期振動や成層圏突然昇温などだが、原因は解明されていない。親球の上部が成層圏や中間圏に達しているからと思われる。
また、地球規模の海洋循環において、遠く離れた場所の海水温や気圧が相関しつつ変化する現象が見つかっており、大気海洋相互作用と呼ばれる。南太平洋東部のペルー沖と西部のインドネシアの間の「エルニーニョ・南方振動」は大気海洋相互作用の代表だ。気圧に着目すると南方振動、海面水温に着目するとエルニーニョ現象と呼ばれる。私の海底地形シミュレーションや地震波トモグラフィーから判断すると、南太平洋の東部と西部にはそれぞれ熱の供給源となる地球表面軌道が通っている。この軌道の親球のポテンシャル分布によって、両地域の磁気リコネクションで発生する熱量比が変化するのではなかろうか。
同じような現象は世界中いたるところで起きているはずだ。たとえば日本列島南岸の黒潮は、東海沖を中心に大きく蛇行する時期と蛇行しない時期とがある。また、日本列島の東の黒潮続流の流路にも蛇行する不安定期と蛇行しない安定期とがある。
JAMSTEC 東京大学:海洋循環に潜む「パラレルワールド」の存在を指摘黒潮続流の不安定期には蛇行が壊れて周辺に切り離された渦がいくつかでき、たとえば東北沖に厚さ500mを超える直径数百qの時計回りの渦が現れる。これらの渦は親球の海面下の部分が引き起こしていると考えられる。地球表面軌道のほかの場所と比較してみると、親球のポテンシャル分布に由来するテレコネクションのような関係を見出すことができるはずだ。
似たような中規模渦は世界各地の大洋で見つかっている。また、海流に伴う渦とは別に、大洋中に海面から海底まで直立した柱のような大きな渦(直径200km程度)があることが知られており、これを中規模渦と呼ぶこともあるようだ。
ことバンク:中規模渦