(2025年3月追加)
●階層球列モデルの先駆者・神坂新太郎氏の「五次元探査装置」
私は「階層球列モデル」という物理モデルを提唱している。このモデルは、目に見えない大小の球体が地球や宇宙のいたるところに存在するという仮説に基づいている。これらの球体は親・子・孫のような階層性を持つ。そして自分の親階層の球体の表面の軌道を、列になって自転しながら公転する。これらの球体は電磁気的な性質を持つ。
この球体は、球面あるいは四次元や五次元の超球面の式で数学的に記述できる。それによって、さまざまな自然現象の形を現代物理学のシミュレーションより正確に描画することがしばしばある。だが、現象の形は描画できても、なぜそのような現象が起きるか、なぜそのようなモデルが物理的に成立しうるかという理論が確立していない。また、現象を再現させるような実験もされていない。そのため普通の物理学者にとっては、議論の俎上に載らない異端の説ということになる。しかし、過去を振り返れば、階層球列モデルと似た仮説に基づいて独自に実験を積み重ねてきた偉大な先人が日本にいる。神坂新太郎氏だ。
神坂新太郎の名前を知る人は多くないだろう。大正8年に生まれ平成19年に88歳で亡くなった市井の物理研究者だ。故船井幸雄氏の2010年の著書「2020年ごろまでに世の中大転換する」と2011年の著書「世の中大転換の行く先は五次元」とでわずかに世に知られている程度であろう。日本で天才物理実験家と呼ばれる資格がある筆頭は神坂氏ではないかと私は思う。神坂氏は石コロから名を取って自ら「koro」と名乗ったので、この文章でも神坂氏をkoro先生と呼ばせていただく。koro先生は理論よりも実験の人だったが、成し遂げた業績は時代をはるかに先駆けていた。第二次世界大戦のさなか、満州の陸軍基地の軍人だったkoro先生は、プラズマ球で犬や人間を包んで空中を浮遊させることに成功した。自分自身をプラズマ球でくるんで空中を数十メートル移動し、実験を繰り返した。この研究を主導したのはドイツの天才科学者シュルツェ博士だったが、理論や公式はkoro先生も理解していた。この浮遊原理は後にアメリカがひそかに開発したUFOの飛行原理と同じものと言われる。「2020年ごろまでに世の中大転換する」の共著者飛鳥昭雄氏は、「アメリカの物理学者エドワード・テラーが、アメリカ政府の命令で極秘裏に行っていたマイクロウェーブによるプラズマ実験と同じです。というかそれより10年以上前」だと驚愕している。三本の電磁波の交差による浮遊原理は、飛鳥氏の著書「完全ファイルUFO&プラズマ兵器」などですでにご存じの方も多いだろう。電磁波の共振によってプラズマ球を生成させる仕組みだ。「ふつうの電波だと波長が短いのでなかなか位相が合わず、マイクロ波を使った」とkoro先生は述懐している。私の知る限り、「2020年ごろまでに世の中大転換する」と「世の中大転換の行く先は五次元」は日本で一番わかりやすいUFOの飛行原理の説明書である。実際に人間が浮遊可能なことがkoro先生の実験により確認されているのだから、それ以上言うことはない。

空中浮遊とは別の分野だが、後年koro先生は現代科学を超える実験装置を自力でいくつもつくり上げた。最初につくったのが「銀河運動装置」だ。地球は太陽系の中で運動しており、太陽系は銀河系の中で運動している。この運動は、具体的には自転しながら公転という動きである。この運動を機械的に再現したら何が起きるかという興味からkoro先生は銀河運動装置をつくったらしい。親・子・孫の階層性と自転公転運動を兼ね備え、銀河運動装置はまさに階層球列モデルを現実に現した実験装置と言える。

外見はモーターや金属円盤を組み合わせただけの機械だが、銀河運動装置は不思議な効果を引き起こした。この装置で30分間回転させた水は、酸化還元電位が非常に高くなった。そして部分的に過酸化水素水に変化し、調査機関を不思議がらせた。カラカラに干からびた金魚を蘇生させたので、この水をkoro先生はE水または蘇生水と名付けた。大動脈瘤の緊急大手術後に目がかすんでほとんど見えなくったとき、koro先生はE水を飲用して視力を回復させ、人間の健康への絶大な効果を身をもって証明した。E水の製造装置は市販もされている。また、ゆでた南京豆をこの装置で3、4時間回転させると発芽した。それだけでなく、鉛の板を高速回転させて一部を純金に変えたこともあるらしい。回転後に変色した鉛の板を濃硫酸で溶かしたら、容器の底に金粉が沈殿したのだそうだ。すでに錬金術の領域に達している。
koro先生が銀河運動装置に改良を加えてつくったのが「ルーツファインダー」だ。この世のあらゆることの根本原理(ルーツ)をこの装置から学んだとkoro先生は語っている。当初koro先生はこの装置を五次元探査装置と命名した。銀河運動装置が4次元レベルの機械だとすると、ルーツファインダーは5次元レベルの機械だという。天才の発想は凡人には想像もつかない。ルーツファインダーは運転中に白い霧のようなものを噴出したことがある。これはエネルギー、おそらくは電磁粒子の渦だとkoro先生は言う。正確には霧ではなく砂粒のような形をしていたそうだ。階層球列モデルで言えば、多数の高次元球体が列になって噴出し渦状になっていたのだと私は想像する。
ルーツファインダーという装置の構成は一見単純に見える。だがkoro先生はこの装置を製作するのは大変だと語る。つくる過程で、また使う際にも、宇宙の仕組みを理解してなければならないという。設計図を描くだけで製作を他人に任せると、期待した結果が出ない。自分でつくっても、なぜか電源を入れると継ぎ目金具がすべてはずれたりする。また、原因不明だがモーターが回らなかったりもするらしい。koro先生が「ここは5次元だ」と考えた瞬間動かなくなり、「ここは3次元だ」と考えたら動いたこともあったそうだ。この装置は人の思いと大きく関係しているとkoro先生は強調する。

koro先生がどんな物理理論に基づいていたのかが気になるところだろう。koro先生は「非線形磁場」を重視していた。メンデル・サックスの非線形電磁気理論や、「水を燃やす技術」の倉田大嗣のB3磁場理論を参考にしていたらしい。「世の中大転換の行く先は五次元」の巻末に倉田氏の論文の一部が掲載されている。これらの理論は難解で、物理学の主流派ではない。階層球列モデルの言葉にすると、非線形磁場とは「球体が軌道を自転しながら公転するときの磁場」ということになる。また、koro先生は空間には「天然エネルギー」が存在すると考えていた。このエネルギーは「存在圧力」のようなものであって、このエネルギーをもとにプラズマや物質が生じるとkoro先生は考えた。「天然エネルギー」が限界に達したとき、変態して自然現象になる。それには人類全体の総意(スピリット波動)も大きく影響するという自然観だった。また、「私たちの住んでいる3次元は、そもそも5次元の中にある」という宇宙観をkoro先生は持っていた。私がパソコンで描いた図を「超球面の3次元断面」と表現するのと同じ意味だと思う。たとえば、惑星状星雲は「5次元超球面の3次元断面」の式で描画可能である。これはキャッツアイ星雲の全体と中央部だ。


koro先生にはさまざまな逸話がある。たとえば地震に関してだけでも信じられないような話がゴロゴロ出てくる。地震予知の方法を確立し、テレビ局が取材に来るようになった。阪神大震災を10年ほど前に予知し、東京に引っ越した。そして東久留米市でユックリ地震を起こす実験に成功した。空中浮揚についてはもっとすごい。徐々に体重が減り0kgになった。体が振動して布団の中から空中に浮いた。何の装置もなく生身の肉体で空中に浮いて10メートルくらい移動した……。すでに仙人の域に達している。また、地底人のUFOに乗り会話をしてアメリカへ飛んだとも言う。現在ではUFOの存在は常識になったが、「2020年ごろまでに世の中大転換する」が出版された2010年にこの話を聞いても信じられない人が大半だったろう。
koro先生という実例があるのなら、自分も銀河運動装置やルーツファインダーと同じ装置をつくって実験してみたいと思う人もいるだろう。だが、koro先生はこれらは危険な機械だと警告する。原因不明の事故が起きて動作しなくなってしまうことが何度もあったし、不注意から腕を挟まれて骨折しかけたこともあった。不思議な力が働いて骨折せずにすんだと笑うのもkoro先生らしいが。実験結果を目で確かめようとしたら予期せぬエネルギー放射を浴び、目の下に一列に吹き出物ができたとも言う。それでも、koro先生はこの新しい科学体系がもっと世に広まることを願っていた。今という時代なら、koro先生が扉を開こうとしていた科学がどんなものか想像できる人も増えているだろう。宇宙の法則を理解していると自負する科学者は、ぜひ挑戦してみてほしい。
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