●宇宙ジェット

 宇宙ジェットという天体がある。重力天体を中心として細く絞られたプラズマガスなどが、一方向又は双方向に噴出する現象をさす。
ウィキペディア:宇宙ジェット

 星間ガスが細長く特定方向に噴出するのだから、星雲とは別の原理が働いている天体かと思われる。ところが、宇宙ジェットも惑星状星雲と全く同じ数式でシミュレーションできてしまう。

一方向宇宙ジェット

中心天体とジェットを包むハローに注目。また、ジェットがらせん運動をしながら拡散し、ハローの外周あたりまで続いているのがわかる。

単極ジェット    単極ジェット
JAXA:宇宙ジェット
シミュレーション式はパターン@である。

双方向宇宙ジェット

中央部の皿状ハローに注目。また、ジェットがらせん運動していることもわかる。

双極ジェット    双極ジェット
JAXA:宇宙ジェット
シミュレーション式はパターン@である。

 大阪教育大学教授福江純氏の著作「宇宙ジェット 銀河宇宙を貫くプラズマ流」学習研究社刊にわかりやすい双極ジェットの図が載せられているのでお借りする。これによると、双極ジェットの中心付近にはハービックハロー天体というシャベルの先端のようなものが観測されることがあるようだ。私のシミュレーションでも、パラメータを適切に選ぶとちょうどそのような形状の双極ジェットが生成される。シミュレーションのハービックハロー天体を拡大してみると、らせん運動していることもわかる。

双極ジェット図    ハービックハロー双極ジェット
シミュレーション式はパターン@である。
●降着円盤

 また、降着円盤という天体がある。ブラックホールや白色矮星などの高密度天体に落ち込むガスや塵が、その周りに形成する円盤だと言われている。だが、降着円盤を直接撮影する技術を人類はまだ持っていない。
ウィキペディア:降着円盤

 降着円盤は宇宙ジェットに関連する天体であるが、その機構は宇宙ジェット以上に不明であるようだ。科学によるブラックホールの描像はここ数十年間で大きく様変わりしたが、現在では宇宙ジェットや降着円盤とブラックホールは同じ文脈で語られたりする。

 降着円盤もまた惑星状星雲と同じ数式でシミュレーション可能である。中央部に線が密集して円盤状になっている。
 宇宙航空研究開発機構から説明図をお借りする。シミュレーションと比較していただきたい。

宇宙ジェット図            くぼんだ降着円盤

                                         中心の細い双極ジェット
JAXA:活動銀河核の模式図
シミュレーション式はパターン@である。

 前述の「宇宙ジェット 銀河宇宙を貫くプラズマ流」によると、厚みのある降着円盤が長時間安定して存在するのは力学的に困難だそうだ。しかし、このシミュレーションでは自然に厚みのある円盤が描かれる。断面の形状もそっくりだ。

降着円盤図    厚みのある降着円盤

シミュレーション式はパターン@である。
●超新星爆発

 また、超新星爆発とかガンマ線バーストと呼ばれる天文現象がある。大質量の恒星が、その一生を終えるときに起こす大規模な爆発現象だとされている。これにも同じシミュレーションが適用可能なものがある。
ウィキペディア:超新星

超新星 SN1987A
 双極ジェットと同じような形をしている。
SN1987A    超新星爆発
Wikimedia Commons:SN 1987A
シミュレーション式はパターン@である。

ガンマ線バースト
 ガンマ線バーストの「実体」が半径を変化させながら等角運動をするとき、一定の角度ごとに発光すると考えればこの形状は理解できる。

ガンマ線バースト    ガンマ線バースト
NASA:GRB 110328a
シミュレーション式はパターン@である。

 縦方向からシミュレーションを見れば丸く見える星雲は少なくない。惑星状星雲にも放射状の模様を持つものがあるが、ガンマ線バーストと同じ原理だろう。エスキモー星雲などがそうだ。

エスキモー星雲
ウィキペディア:エスキモー星雲

 これらの天文現象がすべて同じ原理に基づくシミュレーションで描けるとは、一体何を意味するのだろうか。宇宙のエネルギー生成現象は単一の原理であり、われわれはそれを違う角度から眺めているに過ぎないのだろう。



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