●NASAの撮影した太陽表面動画

次の動画はNASAの太陽観測衛星SDOが撮影した太陽表面の経時変化だ。2016年1月のわずか4日間ほどの撮影期間に、これほどのめくるめく光景が繰り広げられていることに驚く。

YouTube:The Sun - A Closer Look - Solar Flares / CMEs in HD - Wonderful Solar Activity

冒頭から画面手前中央左には、巨大で盛り上がった親球が見える。背景の隠れ方から見て、球体の上半分が見えていることがわかる。頭頂部では常に磁気リコネクションが発生し、プラズマガスが強く発光している。高緯度では高温の明るい軌道が交差しているのもわかる。しかし親球中腹の右半分では磁気リコネクションが弱くなり、軌道と軌道の間隔が、赤道方向に巻きついた暗色のひものように見える。


また、画面中央右には花冠のように上空へ向けて湧出する繊細なプラズマガスの流れがある。時々刻々と変化する子球対がここに存在するようだ。子球表面軌道に沿って上昇する孫球列の動きがプラズマガスの流れとして見えているのだろう。3分16秒あたりでこの子球から画面右下方向へ中規模の二重らせん軌道が生成する。その後階段状のフレアが数回起き、3分53秒には画面の右上から右下にかけて金色に輝く大規模な二重らせんが現れる。この二重らせん軌道は、親球表面2軌道が重なってできたと思われる。4分ごろにまばゆい黄金の光がきらめき、巨大なコロナループが忽然と形成される。重なった親球の表面軌道の交差点でそれぞれの子球が重なって磁気リコネクションを起こしたのだろう。シミュレーションするとこんな感じだろうか。この図形は少しずつ自転しているように見える。

コロナループ

4分20秒には画面左の親球表面軌道の中腹に子球の磁気リコネクションによる円軌道が一時的に生成する。

15分40秒あたりで画面中央左に突然黄金のプラズマ領域が現れる。かなりの広範囲で、周辺のほかの親球でも同時に磁気リコネクションが始まるようだ。考えられる原因としては、それぞれの親球で親球表面2軌道が重なったことだろう。
19分30秒あたりを見ると、明るさはそれほどでもないが円形あるいは馬蹄形の子球表面軌道にかぶさったプラズマガスが多数列になって太陽表面を覆っていることがわかる。

21分30秒あたりの画面中央左に黄金のクモのような図形が表れている。クモの足は6本で、くねくねと曲がりくねっている。親球の北極付近で磁気リコネクションが起きているようだ。磁気リコネクションは親球の北極で最も激しく、緯度が下がるにつれて弱くなる。子球のポテンシャルに依存するのだろう。北極に陣取ったクモの足は6本(細かく言えば12本)に見えるから、磁気リコネクションが起きる親球経度は60度ごとと決まっているようだ。シミュレーションするとこんな感じだろうか。

クモの足

このシミュレーションは「球面らせん軌道を軌道公転する超球面らせんの3次元断面」の式を使っている。3次元や4次元の回転数を調整して親球経度60度ごとの磁気リコネクションを表現した。

親球表面軌道の広範囲で磁気リコネクションが起きているから、親球表面2軌道がぴったり重なっているのだろう。磁気リコネクションの規模が大きいから、ふたつの親球が重なった可能性もある。この2軌道は同軸回転しているとしても極めてゆっくりなのだろう。それぞれの親球表面軌道の子球列も重なって子球対列になっているようだ。多くの子球対の表面2軌道がぴったり重なって同時に磁気リコネクションが起きたと考えられる。子球対表面2軌道がぴったり重なるのにも周期性があり、そのタイミングが親球経度にして60度ごとなのだろう。


最初はひたすら不思議に思えた太陽表面現象から、階層球列の多様な性質が少しずつ明らかになってゆくようだ。しかしそんな難しいことを考えなくとも、今まで見た太陽表面現象はどれも理屈抜きに惹き込まれるような美と魅力を備えている。太陽の神秘とも言うべきこれらの現象を鑑賞するのに、原理はどうなっているのかという詮索は本当は必要ない。これらの現象が生み出す光の一部は、はるか遠くで輝く太陽から今日も私たちに降り注ぎそして私たちを養っている。それを感じることが人類にはできると私は思う。



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